2025年10月、半期に一度の活躍した社員を讃える表彰式 “IS HEROES” が行われました。
今回は受賞したメンバーのインタビューを紹介します。
Interview Profile
株式会社ストアフロント
サービスデベロップメント部 開発グループ
T.N 2019年1月入社
Good Job Awards
半期で業務目標の達成や成果を残してきた社員/システム&クリエイティブ部門から計2名を表彰
担当業務
運営サービス全般を統括するエンジニアリーダーとして、メンバーのマネジメントから既存機能の改善・追加、システムの最適化までを担い、サービスが安定して動き続けるための開発・運営を行っています。
受賞理由
大規模なシステム移転プロジェクトにおいて、体制づくりから採用・育成、運用までをエンジニアリーダーとして主導し、事業と組織の両面からプロジェクトを成功に導きました。
Q:受賞おめでとうございます!プロジェクト成功の裏側で特に苦労したことは何でしたか?
システムの移転プロジェクトは、巨大な既存システムを扱うということもあり、プレッシャーは相当なものでした。一番の苦労は、これまで別サービスを担当していたため、複雑なシステム仕様をゼロから理解し直さなければならなかった点です。
これまで携わってきた「ポケットバックアップ」や「サブスクランプ」であれば、内部構造を熟知しているため、完成形をイメージしながら開発を進めることができます。しかし今回は、設計の全容を紐解きながら構築を進めていく必要があり、一筋縄ではいかない難しさがありました。
また、巨大システムゆえにドキュメントの量が膨大であることに加え、情報が点在していたり、属人的に管理されていた部分もあり、必要な情報に辿り着くまでに多大な時間を要しました。手探りで知識を蓄積していく過程は、これまでの業務とは異なる大変さがありましたね。

Q:どのように困難を乗り越えながら進めていきましたか?
一人で抱え込まず、分からないことは“素直に”周囲を頼りながら前進させる
正直、最初は「何が分からないかも分からない」状態だったため、「分からないことは、有識者に素直に聞く」というスタンスを徹底しました。
情報を自分で探す努力はしつつも、探しながら聞き、聞きながら探すという「ハイブリッドな動き」を意識しました。限られた日程の中でプロジェクトを確実に前進させるためには、周囲を巻き込み、最短で答えに辿り着くことが不可欠だと考えたからです。
また、その過程で得られた知識は自分だけのものにするのではなく、誰でも活用できるよう新たなナレッジベースをつくることを意識しました。今後ジョインするメンバーが同じ険しい道を辿らなくて済むよう、点在していた情報を集約しながら動いた形です。
プロジェクト自体は無事に完了しましたが、本当のゴールはビジネスとして健全な運用を永続させることです。誰が携わっても安定運用ができるよう、業務プロセスをよりよくする取り組みは今も継続して行っています。
Q:仕事をするうえで「大事にしていること」を教えてください
ニーズを「自分事」にし深く知ることが、エンジニアの価値を高める
1つは、「サービスを使う人の背景を深く知ること」です。システム開発の本質は、ITの力そのものではなく、「利用者の困りごとを解決すること」にあると考えています。
例えば、当社の「モバイルウインドウ」の計測データを使って集計作業をしている人がいるとします。その人が「どのような目的で、どういうシーンでその行動をしているのか」をエンジニアが深く理解していなければ、利用者にとって使い勝手のいいシステムはつくれません。
利用者のニーズや困りごとをいかに「自分事」として捉え、相手を正しく理解できるか。この視点を持つことで、「モノづくり」の枠を超え、エンジニアとしての提供価値がぐんと広がると思います。
もう1つは「チームで動くこと」です。今回のプロジェクトを通じて、知識やナレッジをチーム全体で共有し、補い合える体制づくりの重要性を改めて実感しました。
現在は少数精鋭の組織のため、各プロダクトに主担当を置いていますが、今後はプロダクトを横断して柔軟にカバーし合える体制を整え、常にお客様が安心してサービスを利用し続けられる仕組みを強化していきたいと考えています。
チームの対応力を高めていくことは、エンジニア一人ひとりにとっても大きな成長メリットがあります。プロダクトごとに固有の技術や仕様があるため、横断的に携わることで触れられる技術の幅が格段に広がります。
特定の技術を極める道も大切ですが、多様なプロダクトに触れることは、ステップアップを目指すエンジニアにとって、将来の大きな強みになるはずです。
Q:チームメンバーが円滑に動けるよう、どのような環境づくりをしていますか?
一人ひとりの「歩幅」に寄り添い、安心して動ける環境をつくる
勤務体系は出社とテレワークのハイブリッドですが、出社日はエンジニア同士で合わせるようにしています。その中でメンバーに伝えているのは、「テレワークの時ほど、遠慮なく声を掛け合おう」ということです。
「忙しそうだから」という遠慮は仕事のスピードを停滞させてしまいます。そのため、私自身もテレワーク中こそメンバーと密にコミュニケーションをとるよう心がけています。
日々の業務では、開発グループ全体で毎日朝会・夕会を行っています。全員で個々のプロジェクトの進行具合を把握し、懸念点はその場で払拭することで、メンバーが迷いなく一日を進められるようにしています。こうした日々のフォローを通じて「働きやすい環境をつくる」ということは、エンジニアリーダーとして常に大切にしている点です。
また、月1回の1on1を実施し、会社が期待することと個人のなりたい姿をすり合わせる「目線合わせ」を丁寧に行っています。向いている方向がズレてしまうと、仕事に対する「納得感」が薄れ、本来のパフォーマンスを発揮できなくなってしまうからです。
メンバーの成長スピードはそれぞれ異なるため、一人ひとりの歩幅に寄り添い、半年後・1年後にどこを目指すべきかを対話しながら支援していくことが、大切な役割だと考えています。
Q:開発グループとして、今後どんな挑戦をしていきたいと考えていますか?
いずれは、私たち開発グループから発信して、新しいプロダクトを生み出すというチャレンジをしたいと考えています。
私たちのグループには、システムを構築する力もデザインする力も備わっています。あとは、『誰に、どのような価値を届け、“ありがとう”と言ってもらえるサービスにするか』というアイデア次第です。
ゼロからサービスを創り出す経験は、エンジニアにとって非常に貴重な機会だと思います。0→1にチャレンジすることで、これまでの「依頼を受ける立場」だけでなく「依頼する側の視点」を深く理解できるようになります。この両面の視点を持つことは、エンジニアとしての視野を大きく広げ、一段上のステージへ進むための強力な武器になるはずです。
未来の話ではありますが、今以上にメンバーが新しい領域に挑戦できる環境を整え、組織全体でさらに進化していきたいですね。
Q:最後に、未来の仲間に向けたメッセージをお願いします!
試行錯誤を楽しみながら、技術で「ありがとう」を増やしていく
私たち開発グループは、「臆することなくチャレンジできる人」であれば、誰でも活躍できる環境です。会社全体に、挑戦をポジティブに受け入れる文化があります。
誰もが「完璧にやりたい」と思うのは当たり前で、失敗を恐れるのも自然なことかもしれません。しかし、失敗を恐れすぎると、どうしても守りに入ってしまいがちです。たとえ一度で上手くいかなくても、それを「次への学び」に変えていく。そんな試行錯誤を重ねる挑戦の数を、私たちは大切にしたいと考えています。
また、ビジョンの「ありがとうと言われるサービスを提供する」は、お客様に対してだけではありません。社内でも当たり前に「ありがとう」が飛び交うカルチャーがあり、私自身、入社したときに「エンジニアがこれほど感謝され、大切にされる環境があるんだ!」と驚いたほどです。
モノづくりの仕事において、自分の技術が誰かの役に立ち、直接感謝されることは何よりのやりがいになります。社内外から「ありがとう」と言ってもらえる喜びを分かち合える人と、一緒に働けたら嬉しいですね。
