機械設計からセキュリティまで、あらゆるシステム開発の経験で培ったシステムエンジニアの視点をお届けします。
困っていることを把握し、改善策を提案
叔母が初期コンピューター(NEC PC-8001)を所持していたことがキッカケでコンピューターの世界に興味を持ちました。
そして、“寡黙”などエンジニアに対する少しネガティブなイメージを払拭させたいと思って、コンピューター関連専門学校にてシステムの基礎を習得し、地元神戸のSIerに就職しました。実践を通して、最初は自分が作ることが楽しいだったのが、そこから喜んでもらうことが嬉しいに変わっていきました。
どうしてその人が困っているのか、どうしてそのシステムが必要なのか、を考える時間が大事だと思っています。
エンジニアの中には新しい技術だったり、テクノロジーの進歩などについて行こうとして、情報をキャッチアップしてテクニックに走りがちな人もいますが、色々な技術があって、昔から受け継がれている古い技術が最適な時もあれば、新しい技術が困っている人への最善のアプローチになる場合もあると思うんです。
取捨選択して、その時にあったモノを提案する。なぜ困っているのかをきちんと把握した上で、客観的に見て、改善策をシステムを作らない方法でも提案するのがエンジニアの仕事だと思っています。
その後のキャリアですがC言語にて大手製造系制御システムの開発、.Net(VB)にて財務・物流系のシステムの開発などを行いましたが、自分で客先に出向いて要件を聞いたりすることで、その人や企業の業務を自分も把握するのが大事な仕事の1つだということを学びました。
その後、大手製造系メーカーのプリンタ開発のため上京し、インターネット普及に伴いJavaを中心に大手損保系サービスのアプリケーション開発、.Net(C#)にて人材系の業務Webサービス開発に従事しました。
個人事業主も経験した後、色々なことを経験できると思い、前職で知り合った後輩が立ち上げたファッション系ECサイトのスタートアップにジョインし、フルスタックエンジニアとしてネットワーク構築・システム移管などシステム全般を担いました。他社にはない、独自サービスも展開していたのですが、会社が成長していくにつれ、ビジネス上売り上げを上げていかなくてはいかないということもあり、そういう方向にシフトチェンジしてきたタイミングで、今までと違う新しいフィールドでステップアップしたいな、と思い、ストアフロントに入社しました。
エンジニアとして大事なのは“利用する人目線”での設計
システムを開発する部署もなく、何もない0の状態からシステムを構築する、新しい部署でシステム全般をお任せしますという点に非常に魅力を感じました。
これまで培ってきた技術を存分に発揮しないと成し遂げることができない仕事に携われる、会社としても個人としてもステップアップできると感じたことが大きな決め手でした。あと、採用が決まるまでにスピード感を持って対応してくれたことも好印象でしたね。
今は主に新規事業に向けてのシステム全般を開発しています。インフラの構築、ドメイン取得設定、Webアプリケーション開発、メールサーバー構築などなど、ただ作るだけでなく、誰がどんなシーンでサービスを利用するのか、利用する人目線で考え設計することも重要な仕事です。
エンジニアあるあるですが、他人が困っているのを助けてあげるツールなのに、何を困っているのかが分からないまま作ってしまうことが多かったり、小難しい単語を使って「俺ってすごいんだぜ」とひけらかしたり……。
そういう事を避けるため、困った時は自問自答ではなく、他問自答をしています。全然分からない人に自分の困ってることを説明する。説明をきちっと整理しないと理解してくれない。自分の中で整理する必要があるし、分かりやい表現を心がける必要もある。全然分からない人が出してきてくれた答えが気づきを与えてくれることもあるんですよ。
あとは難しいってことを言わないようにしています。「難しい」って自分の中で決めた線だと思ってるんです。難しいと感じる事の大半は経験がないことからだと思います。経験する機会があればほとんど難しいことはないと思います。
難しいっていう線引きをしてしまうのは自分であって、それを取っ払えば何でもできるのかな、と。工数や時間的に厳しい場合でも、一歩考え方を変えて、期限を切られた場合は「ここまではやりますね」って提案するとかすれば難しいという発言をすることが少なくなっていくと思いますよ。
他にも事業関連のホームページ作成、社内で困っているシステム関係の相談役としても活動中です。システムを作る仕事はあまり褒められる機会が少ない職種だと個人的には感じています。
人って褒められて伸びるじゃないですか?でも、スマホアプリのレビューなどが良い例ですが「酷評」ばかりが目立ちます。動くことは当たり前で動かなければ批判される、そんな仕事なのですが、ストアフロントのメンバーはみんなエンジニアに対してめちゃめちゃ優しいし、エンジニアのことを何でもできる魔法使いのように思ってくれて丁寧に接してくれます。もちろんそこに甘えて天狗になってはダメですけどね。(笑)
失敗を恐れずチャレンジすることで得られる成長
時代がどんどん進むにつれて飛躍的に進歩し続けるテクノロジー、例えば、ブロックチェーン技術・次世代高速通信(5G)・ITの力を利用して、全ての人々に喜んでもらえるようなサービスの開発に一度は携わってみたいと思っています。
システムで大事な所はお金が絡む所と人の命が係わる所。お金が絡む所がずさんだとビジネスにならないし、緊急停止ボタンなどが作動しないと人の命が危険に晒されることになるから、考えて、考えて作る必要がある。それ以外の所は極論を言えば失敗しても何とかなるんですよ。だから失敗を恐れないことが大事。ビジネスってやっぱり成長するんですよね、形を変えて。
その成長に合わせてシステムも成長していくべきだと思っています。それに合わせて色々チャレンジしていきたいですね。
もし失敗してもリカバリーを担保できていれば大丈夫だと思っていますし、大きい組織ならではのしがらみも無いわけじゃないですが、そこはストアフロントが新しい文化として変えていければ良いとも考えています。
萎縮してしまう環境ってメンバーの成長には繋がらないと思うので、しっかり情報共有する前提で自分の裁量でやれる幅を増やすことができれば、メンバーの成長にももっと繋がると思う。そうやって最強のエンジニアチームを作っていきたいですね。